ガス乾燥機に、もう一つの選択肢
「温水で乾かす」新しいタイプと、乾太くんとの違い
「ガスの衣類乾燥機」と聞くと、多くの人は乾太くんを思い浮かべます。そこへ2026年秋、リンナイから別のタイプが加わります。ガス給湯暖房機の温水を温風に変えて乾かす「ガス温水式衣類乾燥機」(RDOシリーズ)です。本体の中でガスを燃やす乾太くん(直ガス式)とは、熱の作り方も、排湿のやり方も違います。ここでは、その仕組みと両者の違いを整理し、給湯暖房機の有無や住まいの形から、どちらが自分に合うかを考えられるようにまとめます。価格や仕様は、発表時点で公表されている情報です。
📋 目次
- ガス乾燥機に「温水式」という新カテゴリが加わる
- ガス温水式とは|仕組みを噛み砕く
- 直ガス式(乾太くん)との違い|5つの軸で比較
- 集合住宅で導入しやすい理由|排湿が楽
- 「給湯暖房機が前提」という導入ハードル
- 用途別の選び方|温水式RDO と 直ガス式乾太くん
- 買う前に確認すること
- 電気式(ヒートポンプ)との位置づけ
- RDOの基本情報(発表時点)
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|自分に向くのはどちらか
🆕ガス乾燥機に「温水式」という新カテゴリが加わる
ガス温水式衣類乾燥機は、ガス給湯暖房機でつくった温水を温風に変えて衣類を乾かすタイプです。リンナイが2026年秋に発売を予定しているRDOシリーズで登場します。本体の中でガスを燃やして乾かす乾太くん(直ガス式)とは、熱の作り方が根本から異なります。
最初に押さえる3点
- 何か:給湯暖房機の温水を熱源にして乾かす、新しいガス乾燥機
- 誰の:リンナイのRDOシリーズ(2026年秋発売予定)
- 乾太くんとは別物:乾太くんは本体でガスを燃やす「直ガス式」。仕組みが違う
同じ「ガス乾燥機」でも中身が違うため、どちらが自分の家に合うかは、設備や住まいの形で変わってきます。まずは仕組みから見ていきます。
⚙️ガス温水式とは|仕組みを噛み砕く
仕組み自体は、それほど複雑ではありません。屋外などにあるガス給湯暖房機で温水をつくり、その温水を本体に通して熱を取り出し、温風に変えてドラム内の衣類を乾かします。本体の中で直接ガスを燃やさないのが、最大の特徴です。
1
給湯暖房機が温水をつくる
ガス給湯暖房機(温水をつくる熱源機)でお湯を温めます。熱を生む場所が、乾燥機本体の外にあります。
2
温水を本体に通して温風にする
その温水を乾燥機本体に循環させ、熱を取り出して温風をつくります。お湯の熱を風に乗せ替えるイメージです。
3
温風で衣類を乾かす
つくった温風をドラム内に送り、衣類を乾かします。湿った空気は排湿管から外へ出します。
「本体でガスを燃やさない」ことの意味
乾太くんのような直ガス式は、本体の中でガスを燃やして高温の温風をつくります。一方の温水式は、熱を本体の外(給湯暖房機)でつくり、温水という形で運んできます。本体で燃焼させないぶん、排気や排湿の扱いが変わり、後で触れる「排湿のしやすさ」につながります。
ガスの衣類乾燥機といえば乾太くん(直ガス式)だけ
これまではそのイメージが強かったものの、温水式という別の仕組みが新たに加わります。同じ「ガス」でも、本体で燃やすか、温水の熱を使うかで、設置の条件も向き不向きも違ってきます。「ガス乾燥機=乾太くん」と一括りにすると、選択肢を一つ見落とすことになります。
🔍直ガス式(乾太くん)との違い|5つの軸で比較
温水式と直ガス式は、熱源・排湿・設置工事・乾燥の速さ・前提となる設備で違いがあります。どちらが優れているかという話ではなく、自分の住まいや設備に合うほうを選ぶための比較です。
| 比べる軸 | ガス温水式(RDO) | 直ガス式(乾太くん) |
|---|---|---|
| 熱の作り方 | 給湯暖房機の温水を温風に変える | 本体の中でガスを燃やして温風をつくる |
| 排湿 | 空調用の汎用ダクト材が使える | 専用の排湿筒を使い、屋外へ出す |
| 設置工事 | 排湿の自由度が高く、収まりをつけやすい | 排湿のため壁に穴を開けるのが一般的 |
| 乾燥の速さ | 電気ヒートポンプ式の半分以下(公表) | 高温の温風で短時間に乾かせる |
| 前提の設備 | ガス給湯暖房機が必要 | ガス栓があれば設置しやすい |
「どちらが速いか」は発売後の実測を待つ
温水式は「電気ヒートポンプ式の半分以下」と公表されています。直ガス式も短時間で乾くのが持ち味です。ただし、温水式と直ガス式を直接比べた乾燥時間は、発売前の現時点では確かな数字が出そろっていません。速さの細かい優劣は、発売後の実測値で確認するのが確実です。
🏢集合住宅で導入しやすい理由|排湿が楽
温水式の利点として公表されているのが、排湿のしやすさです。排湿管に、空調設備で一般的に使われる汎用のダクト材(亜鉛めっき鋼板のスパイラル管など)が使えます。特別な専用部材や大きな壁穴を前提としにくいぶん、配管の自由度が高く、設置の収まりをつけやすくなります。
なぜ集合住宅で効くのか
マンションなどの集合住宅は、外壁に大きな穴を開けにくい、共用部の制約がある、といった事情があります。汎用のダクト材で排湿を取り回せると、限られた条件のなかでも設置の道が見つけやすくなります。これが「集合住宅向き」と言われる理由です。
ただし、排湿が楽でも、温水式には欠かせない前提があります。それが次の章の給湯暖房機です。
⚠️「給湯暖房機が前提」という導入ハードル
温水式は、ガス給湯暖房機の温水を熱源にします。だから、この給湯暖房機がない家では、その導入も含めて考える必要があり、ハードルが上がります。誰の家にもそのまま付く、というわけではありません。
ガス温水式なら、どの家でもすぐ設置できる
温水式が動くには、温水をつくる給湯暖房機が前提です。すでに給湯暖房機(床暖房や浴室暖房に使うタイプなど)がある家なら、それを活かせる可能性があります。一方、ない家では、給湯暖房機の導入も検討対象になり、その分だけ費用も工事も増えます。まずは自宅にあるかを確認するのが先決です。
給湯暖房機があるかどうかで、温水式の現実味は大きく変わります。ここが、直ガス式との選び分けの分岐点になります。
🧭用途別の選び方|温水式RDO と 直ガス式乾太くん
給湯暖房機があり、集合住宅などで排湿の工事をできるだけ簡単にしたいなら、温水式が向きます。給湯暖房機がなく、戸建てで排湿の壁穴を開けられて、とにかく速く乾かしたいなら、直ガス式が候補になります。
| あなたの状況 | 向いているタイプ |
|---|---|
| すでにガス給湯暖房機がある | ガス温水式(RDO)を検討しやすい |
| 集合住宅で、排湿工事を簡単にしたい | ガス温水式(排湿の自由度が高い) |
| 給湯暖房機がない/導入は避けたい | 直ガス式(乾太くん)が現実的 |
| 戸建てで、排湿の壁穴を開けられる | 直ガス式(乾太くん) |
| とにかく短時間で乾かしたい | ガスの強み。両タイプとも電気式より速い傾向 |
自宅の設備(給湯暖房機の有無)と、住まいの形(集合か戸建てか)。この2つを当てはめるだけで、検討すべきタイプがかなり絞れます。
✅買う前に確認すること
温水式を候補に入れるなら、契約や工事の前に、自宅の条件をいくつか確認しておくと、後の見積もりがスムーズになります。
- ✓ガス給湯暖房機があるか温水式の前提。床暖房や浴室暖房に使う給湯暖房機があるか、型番も控える
- ✓排湿をどこへ出せるか湿った空気を外へ出す経路があるか。集合住宅は共用部の条件も確認
- ✓本体の設置スペース洗濯機の上や横など、本体と配管が収まる場所があるか
- ✓容量(6kg/9kg)家族の洗濯量に合うか。まとめ洗いが多いなら大きめを検討
- ✓工事は業者に見積もりを取る費用は住まいの条件で変わる。複数社で確認するのが安全
工事費は条件しだいで変わる
設置や配管の費用は、住まいの構造、排湿経路、給湯暖房機の有無で大きく変わります。一律の相場で判断せず、自宅を見てもらったうえでの見積もりで確認してください。とくに給湯暖房機がない場合は、その分の検討も必要になります。
🔌電気式(ヒートポンプ)との位置づけ
衣類乾燥機には、ガス式と電気式があります。ガス温水式は、電気ヒートポンプ式の半分以下の時間で乾かせるのが公表されている強みです。短い時間で乾かしたいか、設置の手軽さや電気だけで完結する点を取るかで、ガスと電気は性格が分かれます。
| タイプ | 熱源 | 傾向 |
|---|---|---|
| ガス温水式(RDO) | 給湯暖房機の温水 | 速い/給湯暖房機が前提/排湿が楽 |
| 直ガス式(乾太くん) | 本体でガス燃焼 | 速い/ガス栓が必要/排湿の壁穴が一般的 |
| 電気式(ヒートポンプ) | 電気 | 乾燥に時間はかかる傾向/ガス工事が不要 |
ガスの乾燥機は、乾く速さを重視する人に向きます。そのガスの中で、本体で燃やす直ガス式と、温水を使う温水式という2つの選び方ができるようになった、という位置づけです。
📋RDOの基本情報(発表時点)
RDOシリーズについて、現在公表されている主な情報を整理します。いずれも発表時点のもので、発売時に変わる可能性があります。
| 項目 | 内容(発表時点) |
|---|---|
| メーカー | リンナイ |
| ラインアップ | RDO-60(乾燥容量6kg)/RDO-90(乾燥容量9kg) |
| 希望小売価格 | 税込184,800円(税抜168,000円)〜 |
| 乾燥時間の目安 | 6kgを約84分(電気ヒートポンプ式の半分以下) |
| 発売時期 | 2026年秋 発売予定 |
数値は発表時点・要確認
価格・仕様・発売時期は、2026年時点で公表されている情報です。発売に向けて変更される可能性があるため、購入を具体的に検討する際は、リンナイの公式情報や販売店で最新の内容を確認してください。
❓よくある質問(FAQ)
ガス給湯暖房機がなくても設置できますか?
温水式は給湯暖房機の温水を使うため、ない場合はその導入も含めた検討が必要になります。給湯暖房機を新たに入れたくない場合は、本体でガスを燃やす直ガス式(乾太くん)のほうが現実的です。
乾太くんと、何がいちばん違いますか?
熱の作り方です。乾太くんは本体の中でガスを燃やし、温水式は給湯暖房機の温水を温風に変えます。この違いから、排湿のしやすさや必要な設備が変わり、向く住まいも分かれます。
マンションでも設置できますか?
温水式は排湿に汎用のダクト材が使え、配管の自由度が高いため、集合住宅でも収まりをつけやすいとされています。ただし給湯暖房機が前提で、共用部などの条件もあるため、実際の可否は現地で確認が必要です。
電気の乾燥機とどちらが速いですか?
公表情報では、ガス温水式は電気ヒートポンプ式の半分以下の時間で乾かせます。速さを重視するならガス、ガス工事を避けたい・電気で完結させたいなら電気式、という分かれ方です。
いつ買えますか?
2026年秋の発売が予定されています。具体的な発売日や店頭価格は、発売が近づいたタイミングで公式情報を確認してください。
📝まとめ|自分に向くのはどちらか
ガス温水式は、ガス乾燥機の新しい選択肢です。乾太くん(直ガス式)と優劣を争うものではなく、住まいや設備で使い分けるものだと考えると、選びやすくなります。
選ぶときの考え方
- ガス温水式は「給湯暖房機の温水で乾かす」新カテゴリ(リンナイRDO・2026年秋予定)
- 乾太くん(直ガス式)は「本体でガスを燃やす」タイプで、仕組みが違う
- 温水式は排湿が楽で、集合住宅でも収まりをつけやすい
- ただし温水式は給湯暖房機が前提。ない家はハードルが上がる
- 給湯暖房機があり集合住宅なら温水式、なければ直ガス式が現実的
- 価格・仕様は発表時点の情報。検討時は公式で最新を確認する
まずは自宅に給湯暖房機があるかを確かめ、住まいが集合か戸建てかを当てはめる。この2点で、温水式と直ガス式のどちらを軸に検討するかが見えてきます。発売が近づけば実測のレビューも出てくるため、最終判断はそれも見ながら進めると安心です。
※本記事は2026年6月時点で公表されている情報をもとにした解説です。ガス温水式衣類乾燥機(リンナイ RDOシリーズ)は2026年秋発売予定で、価格・仕様・発売時期は変更される可能性があります。設置の可否や工事費は住まいの条件により異なります。購入を検討する際は、リンナイの公式情報および販売・施工店で最新かつ正確な内容をご確認ください。
